2.92023
久しぶりにジェームズ・ディーンの「理由なき反抗」を観た。なぜか分からないが涙が出た。「エデンの東」は一応毎年一回は見るようにしている。父親との葛藤は何故か自分と被る。よく反発したあの頃を懐かしく思い出させるからだろう。「もういいや」と思いながら観ている時期もあったが去年見た時は「やっぱりいいなぁ」と思った。年齢の重ねるごとに心は変化するのだろう。それに今おかれている立ち位置とそれにつながる微妙な心理状態で、モノの見え方が違うからだとも思う。いずれにしてもいい作品であり、ジェームズ・ディーンの演技は素晴らしい。男が憧れてしまう。ジャケットの襟を立て、うつむき加減に人を見る、たばこを吸う姿がこんなにも絵になるとは。どんなことにも反発し、すねてみたり、泣いたり、八つ当たりをしたりと手に負えれなかったあの頃の自分を思い出し、そして父親を想う。こんな名言も残している「いい役者になるのは簡単なことじゃない、一人前の男になるのはもっと難しい。終わりが来る前に僕は両方でありたい」。24歳でハリウッドデビューをし、たった3本の作品を残し同じ年にこの世を去る。しかし永遠に私たちは忘れない。仕事でも男としても一人前。私も終わりが来る前にそうなりたい。
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